影を作って雑誌風の写真にする簡単テクニック
影を作って雑誌風の写真にする簡単テクニック
前回のアパレルの写真をきれいに撮るコツでは「トルソー撮影」と「平置き撮影」のポイントをそれぞれお届けしました。
目次
1.成形で変わる!雰囲気やディティールの見え方
2.「シワを目立たなくする撮影」と「あえてシワ感を出す撮影」
3.ひと手間加えるだけで雑誌風の雰囲気を再現”
4.まとめ
1.成形で変わる!雰囲気やディティールの見え方
商品を同じように並べても各パーツのちょっとした動きで印象がずいぶん違います。
ワイシャツの襟元を例に違いを見てみましょう。
■「ボタンを閉じた状態」での撮影
襟元の「ボタンを閉じた状態」での撮影は、「ボタンがついている」「ボタンをとめることができる」ということを伝え、全体的にすっきりとした印象になります。
■「ボタンを閉じた状態」での撮影
「ボタンを開けた状態」では、一番上についているボタンの存在が分からなくなってしまいましたが、絵利回りの空間が広がって全体の印象がラフになり、柔らかい雰囲気に。
2.「シワを目立たなくする撮影」と「あえてシワ感を出す撮影」
先ほどのワイシャツ画像では、なるべくシワが目立たないようなライティングと成形で撮影をしましたが、シワを目立たせることによって写真の見栄えが良くなることもあります。
ライトの配置によって変わる写真の雰囲気の違いを比較してみましょう。
■「シワを目立たせないライティング」
「シワを目立たせないライティング」ではライトの位置を高めに配置して光を真上から当てることによって、シワをフラットに見せることができます。平置き撮影でもあまりシワを目立たせたくない時は、このライティングがおすすめです。洋服の形状が分かりやすく、胸周りの幅感や袖の長さなどが見やすい写真となります。
■シワの凸凹感を目立たせるライティング
シワを作り、ライトの位置を低めに設置すると、サイドからの光となり影がつきやすくなります。影によりシワ感がより引き立ってみえ、生地の柔らかさ、素材の違いが出ます。後ろの裾が長いというこの洋服の特徴も立体感が出て、フラットな写真よりわかりやすいですね。
3.ひと手間加えるだけで雑誌風の雰囲気を再現!
シワ感が適度に調整出来たら、さらに動きをつけて撮影してみましょう。まずは袖の関節部分を自然なシルエットを意識してふんわり曲げて整えていきます。袖口に広げ空間をつくると、より立体感が出てきます。袖の動きをつけるだけで、雑誌に掲載されているような写真になりますね!
更に裾を少しめくると、より動きがある写真に。裏地も見えてくるので、質感が違う生地が使われている場合などは良いポイントになります。半袖でも少し袖を内側にめくり、動きをつけてあげるとまた違う印象になります。
まとめ
今回は「平置き撮影」で商品に動きをつけ、雰囲気のあるイメージカットの物撮り方法をご紹介しました。ライティングで変わる影の付き方、シワ感と動きで変わる商品の印象の違いを、実際に撮影しながら比べてみてください。柄やプリントデザインのある洋服はでは、シワを作りすぎるとわかりにくくなってしまう場合があるので、注意が必要です。その際は袖の動きだけをつけるなど、商品の特徴と着るシーンに合わせて表現し、商品の魅力を引き出した撮影をしていきましょう。